2010/11/28

「は」と「が」の違い



  • 「は」の後ろに伝えたい情報がきます。「が」の前に、初めて
     話題を出したり、伝えたい情報を言ったりします。
  1. A: これは私のテープですか?
    B: いいえ。これは私のテープです。あれがあなたのです。
  2. 今年は森が会長になりました。森さんは娘の学校の卒業生です。
  3. 昔、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ
    柴刈りに行きました。おばあさんは川へ洗濯に行きました。
  • 疑問詞の前に「は」がきます。答えも「は」で答えます。疑問詞
    の後ろに「が」がきます。答えも「が」で答えます。
  1. A: あの方はどなたですか?
    B: あの方は廣冨先生です。
  2. A: 何日が休みですか?
    B: 15日が休みです。
  • とりたてて話題にするときは「は」を使います。前の言葉を『強調』
    する、という意味があります。
  1. 彼は背が高い。

          「彼は」というのは、「彼」という言葉を強調していて、「あなた」
でもなく「私」でもなく 「彼女」でもなく、「彼!!」、ということです。
「は」というのは方向『主題の宣言』を指し、「が」というのは特定
の方向を指します。
  1. 質問に答えられなくて、自信はだんだんなくなりました。
「ちゃんと質問に答えられなくて、自信に関してはだんだん無く
なってきました」という意味になります。  
  1. A: あ、いい靴をはいていますね。
    B: ええ、この靴は、妹がくれたんです。  
  2. 昨日横浜で姉と映画を見てから、東京で買い物をしました。
上の文は普通の文ですが、特に話題として取り立てたい部分
があるときは、その言葉に「は」をつけて前に出す。

  1. A: 昨日横浜で買い物をしたんですか?
    B: 家、横浜では、姉と映画を見たんです。買い物は東京でしたんです。  
  • 否定したい部分をはっきり示した時には「は」を使います。

  1. A: 昨日陳さんに会いましたか?
    B: いいえ、陳さんには会いませんでしたよ。
  2. 私の部屋にテレビはありません。
  3. 私はあの人とは結婚しません。
  • 対比して示すときは「は」を使います。

  1. 風は強く吹いていますが、雨はまだ降っていません。
  2. 紅茶は飲みますが、コーヒーは飲みません。

  • N1はN2が:N1は話題とするものです。N2はN1の部分、感情や能力
    などの対象、所有するものです。

  1. 日本は山が多いです。
  2. キリンは首が長いです。
    話題になるものの部分です。
  1. 私はこの街が好きです。
  2. 私は新しいカバンが欲しいです。
  3. 私は地震が心配です。
    感情などの対象です。
  1. あの子は水泳が得意です。
  2. 田中さんが歌が上手です。
  3. 私は車の運転ができません。
  4. あなたはこの漢字の読み方がわかりますか。
    能力などの対象です。
  1. 私は今日お金がありません。
  2. 田中さんは力があります。
  3. 私は今日熱があります。
  4. この建物は高さがどのぐらいありますか?
    所有するものです。
  • 目や耳に入ることを描写するときは「が」を使います。

  1. 雨が降っています。
  2. ああ、桜が綺麗ですね。
  3. 危ない、車が走ってくる。
  4. ベルがなっていますよ、急ぎましょう。

  • 名詞を説明する文の中の主語は「が」です。
  1. あの人が言った話はうそです。
  2. みなさん、私が書いた絵を見てください。
  3. 昨日私があったのは、李さんのお母さんです。

  • 複文では、主文の主語は「は」です。複文の主語は「が」です。

  1. 私は、田中さんが来てから一緒に食べます。
  2. あなたがパーティーに出席すれば、パーティーはにぎやかになるでしょう。
  3. 私がいくつ頼んでも、田中さんは手伝ってくれませんでした。
  4. 社員たちは社長が来るとたってあいさつします。
  • 「と思います」「と言いました」などの文では、「は」「が」は元の文のまま

  1. あの人は、田中さんはこないと言いました。
  2. 私は、田中さんはもう帰ったと思います。
  3. 田中さんは李さんはいい人だと言いました。
  4. 私は日本人は真剣だと思います。
  • 文の中の意味を理解しましょう。
  1. 彼は頭が悪い、足も速くない、料理も上手くない、でも背は高い。
    彼は(他はイマイチだけど)背は高い。このように、他のこと
    と反対の意味(例の場合は短所に対して、背が高いが長所)
    を言いたいときに使います。
  1. 彼は、背は高い(から女性にもてる)が、性格が最悪だ。
    ( )の中の文章は、前後の文章でそういう意味がある場合に限る、ということです。単独の文章でこれらはやはり、使いません。
  1. 私は外国人です。
  2. 私が外国人です。
    (他の人は違いますが)私は外国人です。
    Aさん(日本人)Bさん(日本人)Cさん(外国人)がいるとして
    A:(Bに向かって)外国人ですか?C:(Bさんは違います)私が外国人です。
    [その場にたくさん人がいて][その中で]、『A[だけ]が外国人だ』という
    意味を含みます。
引用文献

  1. 又松悦子等,日语句型-地道表达200例。大连理工大学出版社,第二版,2008。
2. http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1050877215

3. http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6338818.html